FF9の10月31日


※この物語の時期はFF9エンディング後と考えてください。
 同時に多くのネタバレがありますので、FF9を未クリアの人はご注意を。



今日は10月30日(アレクサンドリア日時で)。
そう、明日はハロウィンである。
ここアレクサンドリアもお祭り雰囲気に包まれていた。


そんなアレクサンドリアの中心、アレクサンドリア城の前に8人が集まっていた。


ジタン「みんな集まったな。」


ここに集まったのは言うまでもないだろうがジタン、ダガー、スタイナー、ビビ、エーコ、フライヤ、クイナ、サラマンダーである。
どうしてビビがいるのかは聞かないお約束だ。

スタイナー「ちょっと待つのだジタン。何のために皆を集めたのだ?」

クイナ「そうアルよ!何も無いのに呼ぶのはお腹減るアル!」

ジタン「まぁまぁ待てよ、明日が何の日かは知ってるだろ?」

ビビ「えっと…、明日って何の日だっけ…?」

エーコ「もうっ!ハロウィンに決まってるじゃない!周り見て分からない!?」


ジタン「まぁそういう事だ。だから皆で…。」

サラマンダー「仮装でもしようと言うのか?…まったくお前の考えは未だによく分からん。」

ジタン「…先に言うなよ!なかなかセリフ貰えないからって…。…まぁ、結局はそういう事なんだがどうだ?」

スタイナー「そのような事に付き合う暇は無い!!姫サマ…じゃなかった、ガーネット様!!こんな事に付き合わずに早く…」

ダガー「面白そうじゃない。やってみましょうよスタイナー。」

スタイナー「ンガ〜〜〜〜〜〜〜!!こうなったら自分も参加するであります〜〜〜!!」



ジタン「他のみんなはどうだ?」

エーコ「ジタンの案なら私は絶対賛成〜〜!!ビビも賛成よね、ねっ!?」

ビビ「(ビクッ!)じゃ、じゃあ僕も賛成かな…。」

クイナ「食べ物くれるならやってもいいアルよ〜。」

サラマンダー「俺はやめておく…。そんなくだらない事をするつもりはないからな…。」

フライヤ「わたしはどちらでも構わぬぞ。」

ジタン「よっしゃ!じゃあ決まりだな。」



するとジタンは後ろに隠していた箱を取り出した。
見た感じクジのようだ。

ジタン「これで仮装を決めるんだ!1人1つだけ中からクジを引いてくれ!…あっ、俺は最後でいいから。」

ダガー「これってジタンが作ったの?」

ジタン「いや、昨夜タンタラスの皆が作ったんだ。本当は俺が作ろうとしたんだけど、アイツらが強引に…。」

ということはジタン自身も中身を知らないわけである。
全員一瞬だけ強張った表情になったが、

エーコ「私が一番〜〜!」

エーコが真っ先に箱に飛びついた。

ジタン「そうそう、折角だから引いたクジは明日まで見せないようよしようぜ。楽しみが減っちゃうからな。」

エーコに続いて全員がクジを引き、明日の夕方にここで会うことを約束してそれぞれ帰っていった。

もちろんそれぞれ引いた仮装クジを見て思い悩みながら…。









10月31日 ハロウィンデー

ジタン「さ〜て、みんなどんな仮装してくるかな?」

アレクサンドリア城の前に最初にやって来たのはジタンだった。
まあ、この企画(?)を言い出したのも彼なので当然なのだが。


しばらくすると、向こうから誰かが来るのが見えた。

ジタン「おっ、ビビじゃないか。で、その仮装は…」

ビビ「えっと…一応『トンベリ』のつもりなんだけど…。」

ビビは左手には包丁、右手にカンテラを持っている。
服装はいつも着ている服の色違いのようだ。

そして偶然近くにいたアレクサンドリア女兵が「可愛い〜!!」とか言いながらビビを見てたり。

ビビ「どう…かな?」

ジタン「すっげ〜似合ってるぜ。あそこにいる兵士にも好評みたいだしな。」

ビビ「えへへ…(照)。」

ビビ「ところでジタンの仮装は?」

ジタン「俺?俺の仮装は『ヴァンパイア』だぜ!見て分かんなかったか?」

ジタンの服装は黒いタキシードに同じく黒いマントを装着した格好である。

ビビ「ごめん…分かんなかった。」

ジタン「(ガクッ…)」



数分後、向こうからエーコがやってきた。

エーコ「おっ待たせ〜!わぁ〜〜ジタンかっこい〜〜♪」

ジタン「そ、そうか?(汗)エーコもなかなか似合ってるぜ…。」

エーコの仮装はハロウィンの定番『魔女』だ。

エーコ「この服ね〜、エーコが自分で作ったんだよ〜。凄いでしょ!それに魔法も使えるんだよ〜。」

そう言って手に持つ杖を振ると、キラキラと輝くものが空中に漂った。

ビビ「…エーコ、『ケアル』の無駄撃ちは良くないと思うよ…。」

エーコ「〜〜〜〜〜っ!!折角ジタンにいいところ見せようと思ったのに〜〜!!」

ジタン「(ケアルだって立派な魔法だって…。ってゆうか、エーコって前から普通に白魔法使えるじゃないか…!!)」



そのとき、城の中からガシャガシャという音が聞こえてきた。

ビビ「スタイナーのおじさんが来たみたいだね。」

ジタン「でもさ〜、鎧着てたら仮装になってねぇぞ?」

しかし現れたのはやはりスタイナーだった。
その格好はいつもの鎧が少しボロになったような感じだ。

ジタン「おっさん…。一体何の仮装なんだ…それ…?」

スタイナー「…。」

無言でお題の書かれた紙(クジ)を差し出すスタイナー。

ジタン「……『落武者』…?」




エーコ「な〜〜にそれ!!とっても似合ってるじゃない!!」

ジタン「よかったじゃないかおっさん。いつもと大して変わってないし。」

スタイナー「黙れ貴様ら〜〜!!自分がどのように惨めな思い出この格好をしてると思っているのだ!!」

ジタン「まぁまぁ落ち着けよ。」

スタイナー「それに貴様も一体何だ、その怪しい格好!!よりによってエーコ殿とビビ殿まで…。」

ジタン「おっさん…ひょっとしてハロウィン知らないんじゃねぇか…。」

スタイナー「(ギクッ!!)」

ビビ「あっ!ダガーお姉ちゃんが来たみたいだよ!!」



ダガー「ごめんなさい、少し遅くなってしまって…。」

ビビ「…お姉ちゃん…。何か怖いよ…。」

ダガー「え…。そ、そうかしら…(汗)」

スタイナー「んが〜〜〜〜〜〜〜!!ガーネット様までそのような格好を〜〜〜〜〜!!」」

ジタン「おっさんは驚きすぎだって…。でも確かにちょっと…その…。」

ダガーの服装は至って普通のドレス。もちろん別に何の仕掛けも無い。
しかし皆が怖がっているのはその髪の毛。
遠くから見ると分かりづらいが、一本一本が全てヘビ(しかも顔の怖い)だったのだ(もちろん作り物だが)。
仮装のお題はもちろん『メデューサ』なのだろう。

ダガー「昨夜トット先生に作っていただいたの。よく出来ているでしょう?」

ジタン「ちょっと上手く出来すぎてないか?妙にリアルだし…。」

スタイナー「ガーネット様!!そのように不気味で悪趣味なお姿はお止めなせれ!!」

ダガー「何ですってスタイナー〜〜〜〜〜〜〜!!(怒 +睨)」

スタイナー「ンガッ!!(ピキーン)←石化音」

もっとも、お題はクジで決めたのであって、ダガー本人の趣味ではないだろう。
とにかくスタイナーは石化した。
〔※メデューサに睨まれると石化するのだ!!〕


ジタン「お〜いおっさん!!…だめだ石化してる。」

ダガー「昨夜トット先生に作ってもらっている間に黒魔法『ブレイク』を修得しましたの♪」

ジタン「いやいや、そんな事言ってる場合じゃないと思うけど。」

エーコ「しょうがないな〜〜エーコ様の魔法を見せてあげる!!…『エスナ』!!」

ジタン「(だからエーコは白魔法使えるに決まってるじゃん!!)」

スタイナー「た、助かったのである。ガーネット様、先ほどは申し訳ありませんでした。」

ダガー「いえ、私こそすみませんでした。」

ジタン「だけどダガーも本格的だな〜〜!!」

エーコ「あとはフライヤとクイナとサラマンダーね。」

フライヤ「すまない、遅れてしまったようじゃな。」

ジタン「あれっ?フライヤ、仮装してないじゃないか。どうしたんだ?」

フライヤはお題の紙をジタンに見せた。
そこには『ネズミ女』と書かれていた。

フライヤ「私はネズミ族の竜騎士!つまり仮装しなくてよいという事じゃ!」

ジタン「そんなのアリかよ!!」

スタイナー「流石はフライヤ殿!やはりこのような奇妙な格好はするものではないですな!」

フライヤ「本当は折角だから何か仮装していこうかと思ったのだが…、少々時間がなくてな。本当に残念じゃ。」

スタイナー「ガビーン!!」

フライヤ「そうじゃ、それからサラマンダーなんじゃが、裏の仕事があるとかで来れないそうじゃ。」

ジタン「そうか…。残念だな。」

ビビ「あとはクイナだけだね。」



と、そのとき
アレクサンドリア兵大変であります〜〜!!


スタイナー「何事であるか!!」アレクサンドリア兵「じょ、城下町で巨大な物体が町中の食べ物を食い尽くしていると報告が…!!」 ジタン「何か嫌〜〜な予感しないか?」

6人(ジタン、ダガー、スタイナー、ビビ、エーコ、フライヤ)は城下町に向かった。






そして、アレクサンドリア城下町

ジタン「どこだ?その巨大な物体ってのは?」

ダガー「ジタン、あれ!!」

ジタン「な、なんじゃありゃ〜〜〜〜〜〜!?」

なんと、町のとおりの向こうから『巨大なカボチャ』が転がってきたのだ。

エーコ「キャ〜〜〜〜!!」

ビビ「ねぇ…、あれってひょっとして…。」

ジタン「ああ、間違いないな。ありゃクイナだ。」

フライヤ「た、たしかによく見ると顔があるぞ!!」

ダガー「ひょっとして、あれが仮装なのかしら…?」

ジタン「ゲッ!!こっち来るぞ!!」


ゴロゴロゴロゴロ……
ゴロゴロ……
ドンッ!!

大きなカボチャ(クイナ)は壁に激突した。

クイナ「ジタン〜〜。お菓子たくさん食べたアル〜〜!!」

ジタン「何やってんだお前は!!」

ダガー「町の人も怒ってるわ…!!」

町の人A「なんて事してくれたんだ〜〜!!」

町の人B「弁償しろ〜〜〜!!」

クイナ「ギルがいるアルか?ジタン、払って欲しいアル!!」

ジタン「冗談じゃねぇ!!自分で何とかしろ〜〜!!」

クイナ「アル〜〜〜〜〜〜!!」

そしてクイナは町の人たちに連れて行かれた。



ジタン「ったく、クイナのせいでメチャクチャだな。」

ダガー「まぁ、いいじゃない。楽しかったし、賑やかで!!」

スタイナー「ガーネット様に満足していただけて感激であります!!」

フライヤ「是非、来年もやりたいものじゃな。」

ジタン「さっ、折角だからみんなで食事に行こうぜ!!」

一同「賛成〜〜!!」

そしてみんな揃ってレストランで食事をとり、8人(?)のハロウィンは過ぎていきました。
めでたしめでたし。
ビビ「(めでたし?)」




おまけ:サラマンダーのハロウィンデー

サラマンダー「まったく…どうして俺がこんなことを…。」

バクー「ガハハハハ!!まぁそんなカッカすんな。どうせ暇だったんだろ?」

シナ「そうずら!子供のお菓子配りなんて簡単な仕事ずら。」

ブランク「でも人手が足りなかったんだ。今日一日、その着ぐるみかぶって頑張れよ。バイト料は出すから。」

バクー「俺たちが徹夜で企画した仮装イベントに参加しねぇんだ。文句ねぇよな!?」

サラマンダー「(くそっ!こんなことならジタン達の方に参加したほうがマシだった…!!)」




『あとがき』

急ぎで書いたので結構文章雑でスミマセン。
2004年のハロウィン企画です。
そのうち8人の仮装イラストアップするかもです(未定)。
感想もらえたらうれしいです。

あと、下に8人の仮装リストを書きました。



〔備考:全員の仮装〕

エーコ・・・・・・『魔女』
ビビ・・・・・・『トンベリ』
ダガー・・・・・・『メデューサ』
ジタン・・・・・・『ヴァンパイア』
スタイナー・・・・・・『落武者』
クイナ・・・・・・『巨大かぼちゃ』
フライヤ・・・・・・『鼠女(仮装なし)』
サラマンダー・・・・・・『(不参加)』⇒⇒『着ぐるみ』でお菓子配り



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